納車日で大きく変わる節税効果
会社の経費でベンツ等の車を購入すると、大きな減価償却費の計上で節税効果を狙えます。
しかし、実際にはその納車月によって節税効果は大きく変わってきます。
では、3月決算法人が1,000万円のベンツを購入した場合の例で考えてみましょう。
期首の4月に納車された場合、その期の使用期間は12ヶ月ですので丸々1年分の減価償却となります。しかし納車が4月ではなかった場合は、納車月~決算月までの期間分しか減価償却することができません。
具体的に数字で見てみましょう。
【4月納車の場合の減価償却費】
1年目:4,170,000円
2年目:2,431,110円
3年目:1,417,337円
4年目: 826,307円
5年目: 577,623円
6年目: 577,622円
【10月納車の場合の減価償却費】
1年目:2,085,000円
2年目:3,300,555円
3年目:1,924,223円
4年目:1,121,822円
5年目: 654,022円
6年目: 457,189円
7年目: 457,188円
【1月納車の場合の減価償却費】
1年目:1,042,500円
2年目:3,735,277円
3年目:2,177,666円
4年目:1,269,580円
5年目: 740,165円
6年目: 517,406円
7年目: 517,405円
1年の内、何ヶ月使ったかによって1年目に償却できる金額は大きく異なってきます。4月に納車された場合と1月に納車された場合では300万円以上の差になってしまうのです。
決算が近づいてきてから「やばい!ガッポリ利益が出そうだ!」と言ってあわてて対策をしても大きな効果は得られません。
仮に決算期ギリギリの3月納車になった場合、その年の決算で計上できる減価償却費は、たった347,500円になってしまいます。もちろん翌年以降は節税効果が表れますが、その年の即効性のある節税対策にはなりませんので注意が必要です。
減価償却費は月単位での計算になります。
4月1日が納車日でも4月30日が納車日でも同じことになります。
少しでもその年の節税効果を高めたい場合、月初めの納車予定となった場合は少しでも納車を早めてもらって月末に納車してもらえるようにしましょう。
納車1日の差が、減価償却費では1ヶ月分の差となってしまいます。
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