ヤナセの残価設定ローンはホントにお得?
10数年前くらいから「据置払い」という名称で存在していた残価設定型のローンですが、ここ数年で取り扱う会社が一気に増えてきました。
「トヨタ3年分くださぁ~い!」というCMをご記憶の方も多いと思いますが、TOYOTAをはじめとする大手自動車会社も残価設定ローンを大きく打ち出しています。
TOYOTAや日産という国産大手だけでなく、ベンツの正規ディーラーであるヤナセにも「残価設定ローン」がしっかりと用意されています。
さて、そもそもこの「残価設定ローン」というのはどういうものなのでしょう?
「残価設定ローン」とは、車輌価格の一部をあらかじめ「残価(3年~5年後の下取り価格)」として据え置き、残りの代金を分割して支払うという仕組みです。
「残価」部分を差し引いた額でのローンとなるのですから、その分支払額を低く抑えることができるということが最大のメリットです。
では実際にどれくらいメリットがあるのかをヤナセのローンシュミレーションで見てみましょう。
購入する車は【MERCEDES BENZ E 350 BlueEFFICIENCY AVANTGARDE】
車両本体価格: 8,720,000円
オプション : 3,605,000円
諸経費 : 706,520円
支払総額 :13,031,520円
これをヤナセの一般的なローンで60回払いにした場合の支払額は以下のようになります。
(頭金なし・ボーナス加算なし・年利4.29%)
初回支払額:242,478円(1回)
2回目以降:241,700円(59回)
次にヤナセの「ウェルカムプラン」という残価設定ローンにした場合は...
(頭金なし・ボーナス加算なし・年利2.9%・残価2,490,000円)
初回支払額:199,430円(1回)
2回目以降:195,000円(59回)
通常のローンと比較すると4万円近く低い支払額となりました。
5年後の残価として設定された2,490,000円がローンの支払に含まれない分、月々の支払額が低く抑えられているということです。
さて、では5年後にこの「残価」はどうなるのでしょう?
5年間ローンの支払をしても、車全部の支払をしたわけではないので、残念ながら自分のものにはなりません。初めに設定した「残価」の分は支払っていないからです。
5年後の選択肢は次の3つです。
①新車に買い替える
②車を返却する
③車を買い取る
まずは①の「新車に買い替える」という方法ですが、購入した会社で新しい車に買い替える場合は、基本的には残価の支払をせずに車を返すことができます。
販売店は5年後の中古車としての価値を見込んで残価設定をしていますので、戻ってきた車は利益を上乗せして中古車として販売することが可能だからです。
次に②の「車を返却する」という方法ですが、これは文字通り残価の残った車をそのまま販売店に返すということになります。次にどこでどんな車を買うかは自由です。
最後に③の「車を買い取る」という方法ですが、すでに5年間に渡って支払っていたわけですから、後は残価として設定した部分の金額を支払えば自分のものになるわけです。
この場合、残価部分について再度ローンを組むことも可能です。
3年後や5年後のことは後で考えよう!と楽観的に考えると残価設定ローンは非常にお得感があるように感じます。
しかしイイことずくめではありません。残価設定ローンには残価が保証されているタイプと保証されないタイプがあるので注意が必要です。
保証のないタイプの場合、中古市場の価格変動によって5年後に当初の設定残価を下回る査定になるという可能性があるのです。
また残価保証のあるタイプであっても、決められた走行距離数をオーバーしてしまったり、事故などで車に傷やへこみなどがある場合は当初設定した残価との差額を支払わなくてはならなくなってしまいうので注意が必要です。
最近は各社様々なタイプの残価設定ローンを扱っています。
保証内容や利率、査定基準なども様々ですのでしっかりと検討しましょう。